与市兵衛
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与市兵衛【よいちべえ】…お軽のお父さん。64歳。
仮名手本忠臣蔵、五段目の登場人物。
娘婿に迎えるカンペイくんのために娘をくるわに売って得た大金を持って帰る途中、山崎街道で定九郎に殺され金品を奪われる。
由利徹と佐山俊二は定九郎と与市兵衛の山崎街道コントを得意とした。
画像はその一場面。
由利徹の定九郎が斬っても斬っても死なない不死身の与市兵衛にたいして股ぐらにも刀を通してのこぎりのように引いて必死に殺そうとしている図。
ちなみにこのコント「滑稽掛け合い茶番 山崎街道」はそもそもストリップ劇場などで披露されていたネタだそうで噺家の間で受け継がれ(?)、たとえば三遊亭遊雀師匠が若手の頃(当時は二つ目で柳家三太楼=与市兵衛)に林家たい平師匠(定九郎)と結構このネタをブラッシュアップして営業で稼いでいたという。
評判も良く、古今亭志ん朝師匠の会に呼ばれた際も、落語ではなくこのコントの披露をリクエストされたとか。遊雀師匠は「平成女学園」(テレ東)の司会をやっていたころに、番組内でもこのコントをやった。
しっかりした脚本というよりはおおまかな段取りを決めたあとはほぼ即興による与市兵衛のボケに翻弄される定九郎のツッコミで構成したと制作秘話を遊雀師匠から伺った。※註01
上方の露の五郎兵衛(2nd)師匠と桂文我(3rd)師匠も定九郎と与市兵衛のコントを得意としたそうです。(桂文我4th師匠独演会より。)
註01…同コンビによるコントが「爆笑茶番劇 忠臣蔵五段目」というタイトルで2019年6月の「笑点特大号」で放送された。ベタの基本で時代が移っても面白い。(赤鞘じゃなかったけど)
関連項目
お軽(娘)
一文字屋お才(娘を売った先)
早野勘平(娘婿)
斧定九郎(命を奪う人)