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アニメはけっこうクオリティが高いと思うし、脚本も実際の忠臣蔵物語のディティールを極力なぞろうと努力している。
「おそ松くん」というギャグマンガでキャラだけ借りてそのまま忠臣蔵をしたのでは意味がないと思ったのであろう、赤塚先生は「忠臣蔵物語」からどこをギャグにふくらませたらおもしろそうかと吟味した末に、結果「雪」「用心棒」「からくり屋敷」「替え玉」「仇討ちに興味がないと思われたキャラの豹変」などの要素を多いにふくらませて大胆にハナシを組み替えた。
じつは後年、「レッツラ・ゴン」においても「忠臣蔵(ルビ:レッツラ・ゴン)」というエピソードがあるが、あれほど過激でシュールな「レッツラゴン」なのに、こっちはゴンの親父が戦友(戦争行ってたんだ)にたかりに行くと侮辱されて帰ってくるのでゴンが友達とその戦友の屋敷に討ち入りに行くという、特別なひねりのない作品だった。
ちなみに個人的な、この「おそ松くん(バブル期版)」への感想なのだが、秋元康・作詞の主題曲はどうかんがえてもクレージーキャッツ的なテイストなのに、ひじょうにリズム感の悪いとぎれとぎれの乗りの悪いものに仕上がってるのがいまだにじれったい。