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特にリアリティに主眼を置いてない肩のこらない喜劇なので、登場人物同士の会話の中に説明があることで忠臣蔵に暗い現代人の鑑賞者へわかりやすい解説サービスも兼ねているのだが、それにしてもそぉんなどいつもこいつも「忠臣蔵ビギナー」の明治&大正生まれって…いくらなんでも当時そこまで無名ではないだろぉ忠臣蔵!(笑)。と、ちょっと思った。 本作は特にリアリティに主眼を置いてない肩のこらない喜劇なので、それが時代錯誤であったとしても、登場人物同士の会話の中に説明があることで、忠臣蔵に暗い現代人の観客へわかりやすい解説サービスも兼ねているのだが、それにしてもそぉんなどいつもこいつも「忠臣蔵ビギナー」の明治&大正生まれって…いくらなんでも当時そこまで無名ではないだろぉ忠臣蔵!(笑)。と、ちょっと思った。
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いや、サラッと受け流してもいいんだけど、昭和18年当時、30でこぼこの年齢だとすると大正初期の生まれでしょう?それが「松之廊下」を知らないって、どうなんでしょう。
芝居か寄席か映画がエンタテインメントの主流の時代、そこには'''必ず'''忠臣蔵や義士伝のコンテンツがあった時代に、「松の廊下」を知らない…ということは娯楽に対しては、寺の地芝居もラジオにも、頑なに目と耳をふさいで一切の情報を受け付けない環境で生きてきた、大正男とその義理の妹…っていう特殊な設定になっちゃう(さらに言えば、ふたつの家族が、その特殊環境にあることになる。ちなみに、大正時代は最も「忠臣蔵映画」のリリース量が多い)…いや、その時代にそういう人達がいなかったとは言いませんけど、本筋にまったく関係のないバックグラウンド。忠臣蔵や義士伝のコンテンツがあった時代に、「松の廊下」をご存じない! …ということは、この連中、娯楽に対しては映画にも寄席にも行かず、寺の地芝居もラジオにも公園の紙芝居も、とにかく頑なに目と耳をふさいで一切の情報を受け付けない環境で生きてきた、大正男とその義理の妹…っていう特殊な設定になっちゃう。さらに言えば、もともと縁の無いふたつの家族が、その特殊環境にあることになる。(ちなみに、大正時代は最も「忠臣蔵映画」のリリース量が多い)…いや、その時代にそういう人達がいなかったとは言いません。言いませんけど、不必要に込み入ってマイノリティなバックグラウンドということになる。
あとね、ハーフの女性が忠臣蔵劇のどの部分だったか、アメリカ人的なスタンスから日本人の精神的なこと(だったか行為だったか失念)で演出に物言いをするシーンもあった。それ面白いんですけど、彼女は帰国子女じゃなくハーフってだけで日本で育ってるんですよね…?
あとね、[[大石内蔵助]]が[[瀬尾孫左衛門]]にお軽の子供の世話を託すシーン(<という「設定」は、バブル期に池宮彰一郎先生が作ったんだけど、そこはスルーします)で、大石内蔵助に[[可留|妾]]がいることにショックを受ける従軍看護婦(昭和だってお妾さんなんてゴロゴロいた時代だろうに。)が…etc.
あまりに「当時」のイメージがおざなりで、戦争中にタイムスリップした平成女子のものがたり…であるかのようなピチピチ感であります。