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中村仲蔵
,編集の要約なし
林家染二(3rd 上方落語)は、シン定九郎の初お披露シーンを鳴りものの入った独自の演出でやるが、安定している芸ではあるものの、見たのがNHK「日本の話芸」だったため、時間に収めようとしているのか、ともかくメイン場面の、笛や太鼓、太棹三味線などはめものが入る「せっかくの」定九郎初お披露シーンをたっぷりやる為に、前後が大あわてでダイジェストを聴かされているようでせわしなく、たとえば仲蔵とミムラシンジロウとの出会いにも、感動が無い。あらかじめ内容を知ってる玄人向け。文化庁芸術祭賞大賞を受賞。上方落語)は、定九郎の初お披露シーンを鳴りものの入った独自の演出でやるが、安定している芸ではあるものの、見たのがNHK「日本の話芸」だったため、時間に収めようとしているのか、ともかくメイン場面の、笛や太鼓、太棹三味線などはめものが入る「せっかくの」定九郎初お披露シーンをたっぷりやる為に、前後が大あわてでダイジェストを聴かされているようでせわしなく、たとえば仲蔵とミムラシンジロウとの出会いにも、感動が無い。あらかじめ内容を知ってる玄人向け。文化庁芸術祭賞大賞を受賞。
この番組は、講談の「[[前原伊助|槍の前原]]」でも、障がい者の設定を健常者に変更させるなど、演者に無理をさせる傾向がある。
もともとこのハナシの感動はたいてい仲蔵が芝居が終わったあと上方に逃げる道すがら自分のアプローチの成功を知るシーンにあるが、志の輔バージョンはもっと手前の土砂降りのそば屋でモデルとなる浪人に出会った「運命のとき」に最初の感動バルブが開放になり、ラストに向けて感動と涙が出玉大放出。舞台上の定九郎はうつくしく、凄い。
芝居が大好きな七つの頃の仲蔵少年と、大部屋の先輩役者(だったかな)の会話から始まる。松之丞版はあとにすごく良い所で再び少年時代の回想が出てくるのがドラマチックだったが、コレを始めとして「pen+」誌「一冊まるごと神田松之丞」によると松之丞氏の工夫がそこかしこに入っているようでございます。
「楽屋雀め、見ていやがれ」という意地と根性と才能で「シン・定九郎」を考案に至らしめる仲蔵像は良い意味で重たく、「弁当幕」の客の静まり返ったリアクションも数日に及ぶ<small>(註釈01)</small>。コレいわゆる「客に蹴られた」と仲蔵が誤解し絶望感に浸る場面だが、水を打ったように静まり返る場の緊張感に赤ん坊が急に泣き出すシーンもなかなか圧巻。<small>(註釈02)</small>