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元禄忠臣蔵 前篇・後篇

936 バイト追加, 2021年1月28日 (木) 06:40
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松の廊下や細川家のお屋敷がオープンセット(に見える)だったりと、セットが意外に豪華。<small>※02</small>
ところどころ史実や講話を混ぜてるが、ほとんど原作の新歌舞伎をかなり忠実になぞっている。ところどころ史実や講談の要素を混ぜてるが、ほとんど原作の新歌舞伎をかなり忠実になぞっている。
「仇討ち」という殺伐としたストーリーをロマンスで締めくくるという、つやっぽい原作は非常に品があってよろしい。しかしこんなにまで「映画的」な演出を避け、淡々と撮ることに徹することに当時の観客は喜んだだろうか??どうも制作意図が読めない。
じつは監督はイヤイヤ「忠臣蔵」という課題に取りかかってる気さえする。だって討ち入りシーンを台詞で処理するなんて前代未聞だもの。じつは監督はイヤイヤ「忠臣蔵」という課題に取りかかってる気さえする<small>※03</small>。だって討ち入りシーンを台詞で処理するなんて前代未聞だもの。
あたしがこの作品の良さがわかってないのかな。あたしがまだ青いのかなー。
ストレートには面白いと思えないのだが、それは作品のせいではなく自分のせいだと思わせてしまう貫禄がある。実際は淀川長治先生は「松竹映画 オールタイム・ベスト10」に本作を選んでらっしゃるほど評判が良い作品だし。
監督のネームバリューもあってか、ストレートには面白いと言えないのだが、そう言っちゃいけないような荘重さに負けて、なんとなく星ふたつ。素直に感想を言っちゃいけなさそうな、その荘重さに負けて、なんとなく星ふたつ。
(#^o^#)
元禄ヘアスタイルがリアル。元禄ヘアスタイルがリアル。(<なんて書いてたら、それどころか本作は武家建築考証、民家考証。風俗考証、史実考証まで一流の先生にアドバイスしてもらってるとか)
※01…「[http://www.jmdb.ne.jp/ 日本映画データベース]」によるとそういうことになってるが当時、美術を担当した進藤兼人の回顧によると封切りは12月14日であり、8日の真珠湾攻撃のあとでちまたは映画どころではなかったらしく封切り時の「客はまばらだった」としてある。
※02…リアリズム作家・溝口監督とスタッフのこだわりで実際の江戸城の図面からリアルに実寸の松の廊下が再現されたという。※02…リアリズム作家・溝口監督とスタッフのこだわりで実際の江戸城の図面からリアルに実寸の松の廊下が(映画1本撮れそうな巨費を投じて)再現されたという。
※03…忠臣蔵友達からうかがってあとで知ったのだが、本作はやはり、戦意高揚映画を撮らなければいけない時代に監督は芸術家として納得できず、遂にネタとして妥協できたのが本作だったそうである。
「忠義と復讐と玉砕精神の賛美であるし、原作者の真山青果は大石内蔵助の朝廷への熱い忠誠心のために苦悩していたというエピソードまで付け加えている」(映画『元禄忠臣蔵』パンフレットより)

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