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忠臣蔵 花の巻雪の巻

64 バイト追加, 2024年4月18日 (木)
編集の要約なし
-----== 註釈 ==
[[画像:scenario.jpg|thumb|シナリオ決定稿]]
 ちなみに東宝娯楽映画といえばクレージーキャッツの映画シリーズも忘れてならないが、1本目の「ニッポン無責任時代」が本作と公開年が同じで、その後人気シリーズとして屋台骨を支えるものの、この時点では東宝映画への貢献は無いのでクレージーのメンバーの出演はない。数カ月後に本作の公開が控えてるので宣伝を意識してか、「ニッポン無責任時代」には「忠臣蔵」というワードが数回出てくる。
 
それにしてもまったく同じ題名でこの映画の公開前年に松竹から東宝に移籍した白鴎を内蔵助に立てて、特徴的なシーンまでかぶるというのは、なにかしら挑戦的なキナ臭さを感じる。
 
そればかりではなく、本作には「あ、この後、なんかあったな」と想像させる、役者がセリフを言おうと息を呑んだところでカットになるシーンも少なくなく、逆に、たとえば安兵衛が玄蕃を酔い潰そうとしたであるとか、そのとき赤穂浪人の悪口を言ったであるとか、セリフだけでは不自然な、「この前になんかあったな?」と思わせるシーンもある。南部坂の三次浅野家屋敷内には侍女に藤山陽子がいるが、いるだけでセリフが無いし(ま、この人は黙ってたほうがいいのかも…w)。適度なランニングタイムにするために相当な削除がなされていると想像できる。
 
<附言>…2022年7月。国立映画アーカイブ(長瀬記念ホール ozu)の「東宝の90年 モダンと革新の映画史」で上映されたとき、ほかの観客(東宝映画やスターをこころえていて、金語楼や脱線トリオが出てくるだけで笑える世代)と一緒に見ていると、このシーンの印象はかなり違った。「森繁が"東下りみたいなことをしている"」ということで用意されたシチュエーションを観客は素直に受け入れ、忠臣蔵的な理屈を超越したなにかが場内で成立していた。これはお茶の間でDVDで見ているだけでは見つからない機能である。(あと、旭堂南湖先生の「大石東下り」に近衛関白の直筆、というものが権威あるアイテムとして登場してたんで、この映画のシチュエーションもあながち「設定が甘い」などと言えないのかも)
それよりも、モリシゲが役人を煙に巻いたあと女房と二人でいるシーンは脚本ではもう少しやり取りがあって、内蔵助に白紙を見せられたときの真意や決心。自分が正しいことをしたという気持ちを吐露している。
森繁久彌と淡路恵子の宿屋(本陣)のシークエンスは、シナリオ上ではラストを飾っていて、雲水(行脚の僧)となった寺坂吉右衛門(但馬に向かう途中。生きてた!)を見送ったあと、生まれた赤ん坊に「お前の代になったら、この話は大きな声で話せるようになるぞ」と語りかけている。<このラストはあったほうが良かったんじゃないかなあ。森繁久彌と淡路恵子の宿屋(本陣)のシークエンスは、シナリオ上ではラストも飾っていて、けっこうなキーパーソン扱いだ。夫婦は雲水(行脚の僧)となった寺坂吉右衛門(但馬に向かう途中。生きてた!)を見送ったあと、生まれた赤ん坊に「お前の代になったら、この話は大きな声で話せるようになるぞ」と語りかけている。<このラストはあったほうが良かったんじゃないかなあ。
註05…・Wikipediaでは、劇伴にゴジラのテーマのモジリがあると、わざわざ説明しているが、ほんのちょっぴりフレーズがかぶる箇所があるだけ。ほかの伊福部作品の似た部分には触れてない。そんなこと言ったら本作のBGMなんて東映映画「徳川家康」('65)のメインテーマ曲にモジリでもなんでもなく、'''ほぼ'''まんまのメロディが使われてるのがありますし、伊福部昭先生は使い回しは日常なのであります。(そもそもゴジラのテーマは喜劇映画「社長と女店員」('49)のテーマ曲である)(ジョン・ウィリアムズでさえ「大地震」と「タワーリング・インフェルノ」で同じフレーズを使いまわしておりますし。劇伴ってそういうもんなのでしょう。)
註05…・Wikipediaでは、劇伴にゴジラのテーマのモジリがあると、わざわざ説明しているが、ほんのちょっぴりフレーズがかぶる箇所があるだけ。ほかの伊福部作品の似た部分には触れてない。そんなこと言ったら本作のBGMなんて東映映画「徳川家康」('65)のメインテーマ曲にモジリでもなんでもなく、'''ほぼ'''まんまのメロディが使われてるのがありますし、伊福部昭先生は使い回しは日常なのであります。(そもそもゴジラのテーマは喜劇映画「社長と女店員」('49)のテーマ曲である)(ジョン・ウィリアムズでさえ「大地震」と「タワーリング・インフェルノ」で同じフレーズを使いまわしておりますし。劇伴ってそういうもんなのでしょう。)

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