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新作落語いろいろ

1,132 バイト追加, 2019年5月12日 (日) 10:17
編集の要約なし
'''難題話'''…桂文治6th
三題噺ならぬ、難題話というものを紹介した、明治33年の作品。榎本滋民先生(前にTBSの落語特選会の解説やってた)によれば文治の新作だろうというお話。三題噺ならぬ、難題話というものを紹介した、明治33年の作品。榎本滋民先生(前にTBSの落語特選会の解説やってらした)によれば文治の新作だろうというお話。
お題は「大星由良之助 流沙河の船軍(ふないくさ)」「在原業平 西王母に百夜通い」「中村芝翫の漢土(かち…中国)で芝居」
四十七士がユニットとして別のロケーションで悪漢と闘うシチュエーションがワクワクする。
 
 
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'''柳昇式忠臣蔵'''…春風亭柳昇5th
 
当時、春風亭柳昇といえば我が国ではこの人ひとりであった。
 
その柳昇が忠臣蔵の刃傷から評定〜討ち入りを、各シーンに細かいギャグを散りばめて滑稽に綴った作品。
 
師匠の説では、泉岳寺の引き揚げではあまりに沿道に大勢の人が出て、地球が本所のほうへ傾いたという。
 
エールを贈る沿道の人々が甘いモノばかり恵むので、四十七士は全員虫歯になった。「総入れ歯になったそうすね。それであの連中を「義歯(義士)」というんスが」
 
長嶋監督や立川談志、三波春夫などのオピニオンを反映して、時の将軍・綱吉は浅野家再興を許し、四十七士の切腹も赦す。
 
細かいデータはところどころすごく怪しいのに師匠のとぼけたお人柄、芸風からまったく気にならない。噺の内容がどうのこうのより、師匠がお話しているのをのんびりとした気分で時間をご一緒するのが楽しい。
 
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余談だが枕で「[[忠臣蔵ー花に散り雪に散りー|宝塚]]は浅野内匠頭、辞世の句を歌いながら踊りまんねんで。介錯人も一緒に踊りまんねん」と話してる部分があるが、ほんとうはお仕置き場に向かう内匠頭が銀橋の途中で立ち止まって辞世を口ずさみ、BGMに辞世に曲のついた歌が流れ、切腹のシーンは無く、もちろん介錯人と踊るシーンは無い。お笑いってこういうふうにいろいろ盛って作るのだなあと興味深かった。
 
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ただ、なんとなく台詞が安く、まるでその場で思いついて喋ってるかのような完成度だったのが残念。でもアイデアは面白かった。
 
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30分強の噺だがあっという間。コレ、1時間ぐらいのロングバージョンで聴けないかなあ。
 
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でも師匠、忠臣蔵を見てて感じてた「歌舞伎でがんじがらめになったストレス」を解消する意味でこのお噺をお作りになったとおっしゃってましたが、出てくるディティールは東映映画で、歌舞伎と言うよりは「講談」のそれに近い。
 
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