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身代わり忠臣蔵

533 バイト追加, 2024年2月10日 (土)
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 おもしろかった。
 「嫌われ者の殿・吉良上野介(ムロツヨシ)が江戸城内で斬られ、あの世行き!斬った赤穂藩主は当然切腹。だが、殿を失った吉良家も幕府の謀略によって、お家存亡の危機に!!  「嫌われ者の殿・[[吉良上野介]](ムロツヨシ)が江戸城内で斬られ、あの世行き!斬った赤穂藩主は当然切腹。だが、殿を失った吉良家も幕府の謀略によって、お家存亡の危機に!! そんな一族の大ピンチを切り抜けるべく、上野介にそっくりな弟の坊主・孝証(ムロツヨシ)が身代わりとなって幕府をダマす、前代未聞の【身代わりミッション】に挑む!」
 …東映の公式ホームページより抜粋
 長いあいだ愛されてきた義士伝のエピソードをアレンジするのではなく、最近にありがちな、あらためて赤穂事件を素材に遊びましょう、という作品なので、忠臣蔵ファン的な視点でアレコレ言ってもしょうがないし、番宣見てたときからこれは「ムロツヨシさんを楽しむ映画」だとわかってたんで、彼がどうのびのびと演じるのかが見どころで、それはうまく行ってたと思う。
 
 
「もしも吉良が死んでいたら」で出来る遊びをいろいろ試せてると思うし、笑いもしたし、ホロリともした。
 このストーリーはウォーレン・ベイティの「天国から来たチャンピオン」みたいな、イヤなじじいに別人が乗り移る(今回の場合は影武者が身代わりをするのだが)ことで性格が変わり、それでこれまでそのじじいを敬遠してた人たちの心変わりや周囲の環境の変化とともにそれがハートウォーミングなラストへ繋がっていくパターンなのだが、(こっちの勝手な)期待に反して着地がゆるかったように思う。 このストーリーはウォーレン・ベイティの「天国から来たチャンピオン」みたいな、イヤなじじいに別人が乗り移る(今回の場合は影武者が身代わりをするのだが)ことでパーソナリティが変わり、それでこれまでそのじじいを敬遠してた人たちの心変わりや周囲の環境の変化とともにそれがハートウォーミングなラストへ繋がっていくパターンなのだが、(こっちの勝手な)期待に反して着地がゆるかったように思う。
 せっかく最近にしては珍しく吉良を徹底した「傲慢でイヤミたっぷりな」「悪口を大声で言う」(<セリフより)ようなキャラにしていて、身代わりになったあとは「(お陰で)お家全体が明るくなった」(<セリフより)つってるわりに、なぜかもともと吉良邸内では家来に慕われるような描写があったり、子供たちがなついてきたりするシーンがあるから、身代わり前後のコントラストが弱く、言ってることとやってることの矛盾をいささか感じるのだ。(でもそれは評価に影響するほどではない)
 たぶんこの市街戦についてはいろんなアイデアが百出したんだと思うが、コメディとして成立させるためにこうするよりしかたがなかったんだろうか?
(それともあれかな。「こんな市街戦がある映画なんですから、それまでの細かいことはオメコボシを!」と言うつもりなのかな)<small>(注釈02)</small>   --------
 ↑ でも…、書いてて思ったけど、徹底的に「わかりやすさ」を優先した腐心の結果なのだなあと思いました。。
 
 
注釈02…一度饗応役をしたことのある[[浅野内匠頭]]でさえ教えを乞わなきゃどうしようもない秘伝の作法の作者に、生まれてこの方そうした儀式典礼に触れもせず、あまつさえ武家社会にも関係のなかった乞食坊主が突如なりすますなんて、あまりに成立しないトンデモ設定なのだから、大胆な市街戦なんかしなくても、大目に見ているのに…。

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