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通し狂言 仮名手本忠臣蔵

7 バイト除去, 2015年10月2日 (金) 13:58
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'''兜改め'''
鶴岡八幡宮のリフォームを祝ってのイベント中、偉いじいさん[[吉良上野介|高師直]](こうのもろなお)と接待係の[[桃井若狭助|桃井]]君がヘンな空気になる。最初は、いじめられるのがあとで刃傷を起こすがヘンな空気になる。最初は、いじめられるのがあとで刃傷を起こす[[浅野内匠頭|塩冶判官]]ではないという、興味深いアレンジ。
「プロローグ!」てかんじでパーッときれいなビジュアルが印象的。幕が開くとおばさんのお客さんが「ふぁ〜」と喜ぶ。
'''力弥使者''' '''梅と桜'''
お使いに来た大星由良之助の息子[[大石主税|力弥]]を[[加古川本蔵|加古川]]さんちの娘[[小浪]]がむかえて恥じらいの接待。若いカップルの仲良しぶりがここで出てくる。
九段目の仕込みとしてはイイが「おもしろくない」ということでたいがいカットされる。
'''松切り'''
そして殿様の桃井君が側近のそして殿様の桃井くんが側近の[[加古川本蔵|加古川さん]]に「おれ、あいつヤルから」と高師直をやっちゃうことを告白する。
人形浄瑠璃では本蔵が庭の松の木をスパッと切って見せ、「この通りさっぱりとやっちゃって下さい」とエールを送ったあと、桃井くんを寝かしつけたあとで馬にまたがり高師直さんちに出掛けるところで終わるが、歌舞伎では場面が桃井邸ではなく建長寺書院の場となっており(団十郎7thが作ったとか)、本蔵がエールを送ったあと桃井くんは花道を去るが、途中で呼び止め、床の間の盆栽の松の枝を切って「こんなかんじでね」とあらためて応援する。で、幕になる。
'''進物の場'''
[[加古川本蔵|加古川さん本蔵さん]]が桃井君に内緒で高師直に詫びを入れて仲を取り持つ。
はじめ加古川が来るのは鶴岡のしかえしだと勘違いする師直の家来・[[鷺坂伴内]]が、家来と一緒に「返り討ち」にしてやろうと計略するようすがコント仕立てでおもしろいのだが、原作にはないようであります。
「山科閑居の場」。
上記の二人が嫁入りに来たのに、大星家では[[大石りく|奥さん]]から自分の殿様のケンカを止めちゃった加古川さんの娘と、うちの息子と結婚なんてさせられませんと、けんもほろろに断られる。から自分の殿様のケンカを止めちゃった[[加古川本蔵|本蔵]]さんの娘と、うちの息子と結婚なんてさせられませんと、けんもほろろに断られる。
加古川さん本人が出てきて死を以て詫びを入れる。後半がちょっと長い印象。本蔵さん本人が出てきて死を以て詫びを入れる。後半がちょっと長い印象。
「天河屋の場」。
討ち入りのための武器調達をした豪商、[[天野屋利兵衛|天川屋義平天河屋(天川屋)義平]]のはなし。
義平の忠義を試すために浪士がいろいろ詰問するが、義平は口を割らない。あたしが見たのはCSで放送された1959年2月歌舞伎座の中村吉右衛門劇団、市川猿之助一座、中村時蔵参加による「忠臣蔵」通し上演。昭和61年、国立劇場開場20周年のときの全段通し。〜以上の録画。近年ではこれらと2009〜2010大阪の新春大歌舞伎でしか上演されていない。(見に行けなかった…)
前後があってこそ引き立つ段だから、単独じゃ客入りが見込めないんで上演回数が少ないのかと思ってたが、ものの本で加賀山直三氏が「この一段はつまらない。愚作」と一蹴。義平の侠気はかっこいいし、ハッピーエンドだし個人的には大好きだが、たしかに九段目までの貫禄の由良助が、つづら(長持ち)の中に潜んで義平にドッキリをしかけるという趣向はなかなか「浮いてる」かも。人を試して結局謝るという、かっこわるいかんじだし。ちなみに国立劇場開場20周年ではつづらから出てこないで後ろの戸を開けて出てきた。
そのほかにも離縁した天川屋夫婦の復縁まで世話をするなど、討ち入り直前にしては手の込んだ「よけいなこと」をしすぎで、たしかに異色作。でも武器調達のキャラを入れようというセンスが素晴らしい。文楽では「天河屋」となっていた。そのほかにも離縁した天河屋夫婦の復縁まで世話をするなど、討ち入り直前にしては手の込んだ「よけいなこと」をしすぎで、たしかに異色作。でも武器調達のキャラを入れようというセンスが素晴らしい。文楽では「天河屋」となっていた。
ちなみに、昭和初期の脚本を見ると由良之助ではなく[[不破数右衛門|数右衛門]]が長持ちから飛び出すバーションもあるようで、「最近の型」と紹介している。

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