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通し狂言 仮名手本忠臣蔵

60 バイト追加, 2022年6月18日 (土) 19:23
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 さてDVDのお軽、女形の中村歌右衛門(6th)さんがご高齢で、妙齢なはずがおばあさんに見えちゃうのがじゃっかんサメた。しかしいろんなお軽を見たがこの人ほど「女性」の線というかデフォルメがすばらしい人はほかに知らない。中村福助さんがご高齢で、「心の目」で見ないことには、妙齢なはずの遊女・お軽がおばあさんに見えちゃうのがじゃっかんサメた。しかしいろんなお軽を見たがこの人ほど「女性」の線というかデフォルメがすばらしい人はほかに知らない。中村福助(9th)のお軽(09顔見世)はその歌右衛門に直接手ほどきを受けてると言うだけに「あ」と思うほど歌右衛門っぽいところがあるが、ひじょうにリーズナブルというか、わかりやすい。なんというか最近の女子のような親近感のあるお軽がいい。ただ演じ方については、「六段目では三段目の腰元の感じで、そして七段目で六段目の世話女房で演じるのがいい」と三代目菊五郎が言ってたとおり、あんまり一力のお勤めが板についてると、六段目で実家とあんなに名残惜しく別れたいきさつとの関連性が怪しくなり哀れさが減る。
 平成20年に白鴎27回忌公演(由良之助=幸四郎(9th)。お軽=芝雀(7th)。平右衛門=染五郎(7th))でライブ見たとき、お軽のひそひそ話を聞くだけ聞いた平右衛門が「こっちの耳は聞こえねえ」と言うなど、小ネタギャグが多かった(<あたしはコレ、ほかで見たことがない。基本的に、お軽と平右衛門の再会シーンはコミカルな滑り出しなので2010年頃はもともとあった「会いたかった会いたかった」という台詞さえAKB48のヒット曲の引用ギャグと捉えられ、クスクス笑う客が少なからず、いた)わりに、ぼろ泣きの出来でした。おかるが不憫で不憫で。歌舞伎のライブって、意識と感情が割と離れてて唐突にワッと泣けてくるんで不思議。理性の方が「あっと、ここで泣くの!?ハイ」て感じでいささかビックリする。歴史が築いた「型」は理屈抜きに日本人のDNAを刺激するようです。

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