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 オープニングに「赤穂浪士の吉良邸襲撃より三十余年前のことだ」というような字幕から始まって、タイトルとなる。
 この事件、「赤穂浪士の吉良邸襲撃」「荒木又右衛門 鍵屋の辻の決闘」と共に、かつては江戸三大仇討ちと並び称されていたそうだが、ウィキペディアによれば「近年では、仇討ちの原因の分かりにくさや当事者の関係の煩雑さもあって」取り上げられることが少なくなってる、とある。 この事件、「赤穂浪士の吉良邸襲撃」「荒木又右衛門 鍵屋の辻の決闘」と共に、かつては江戸三大仇討ちと並び称されていたそうだが、ウィキペディアによれば「近年では、仇討ちの原因の分かりにくさや当事者の関係の煩雑さもあって」取り上げられることが少なくなってる、とある。(加筆:いや?三大敵討ちって「赤穂浪士」「荒木又右衛門」ときたら、あと「曽我兄弟」じゃね?と、あとから思いましたが、「浄瑠璃坂」とどっちも言われますな。)   赤穂事件が、発端〜作戦〜討ち入り、というシンプルな構造であったり、江戸城〜色里〜雪の松坂町など、場面転換に彩りがあるのに比べると、本作はずうっと「宇都宮の奥平さんち」という話。  そして、「恨みを持つ奥平さんちAが、奥平さんちBを襲撃したので、奥平さんちCが隠れ家を変えて、でも奥平さんちAがCを見つけて夜討して」…と、いきさつも少々混み入っている。
 たしかに、赤穂事件が、発端〜作戦〜討ち入り、というシンプルな構造であったり、江戸城〜色里〜雪の松坂町など、場面転換に彩りがあるのに比べて、本作品を観ると、ずうっと「宇都宮の奥平さんち」という話な上に、恨みを持つ奥平さんちAが奥平さんちBを襲撃したんで奥平さんちCが隠れ家を変えて、でも奥平さんちAがCを見つけて夜討して…と、いきさつも少々混み入っている。
 登場人物も多く、誰が誰の息子で兄弟で恋人で、という図式もわかりにくいのだが、制作側もなんとかしようと思ったのだろう。オープニングから'''10分近く'''を、20ほどの人物紹介(音楽と字幕のみ!)についやす。
 その努力もむなしく、ひとりずつ「内蔵丞一門の源蔵の妹で主馬の妻となった悲劇の女 千万路」とか急に(丁寧に)出されても、なかなかこっちの頭に入るものではない。誰が誰だかさっぱりわからない。 その努力もむなしく、ひとりずつ「内蔵丞一門の源蔵の妹で主馬の妻となった悲劇の女 千万路」とか急に(丁寧に)キャプションで出されても、なかなかこっちの頭に入るものではない。誰が誰だかさっぱりわからない。
 人物紹介だけでなく、奥平家のギスギスした関係を、スター・ウォーズのオープニングを短くしたようなロールの字幕で説明する。
 ぼうっと見ているとなにひとつ頭に入ってこないが、メモなどしながら見ていれば、なんとか必要なことが把握でき、作品をなかなか面白いケイパーモノとして楽しむことが出来る。 ぼうっと見ているとなにひとつ頭に入ってこないが、メモなどしながら見ていれば、なんとか必要なことが把握でき、なかなか面白いケイパーモノである作品の本質を楽しむことが出来る。  ちゃんと面白い映画に仕上がってるのだから、そこまで野暮?な登場人物紹介、必要だったのかは疑問の残るところ。ファーストインプレッションにすごくマイナスかと。<small>(註01)</small>
 ちゃんと面白い映画に仕上がってるのだから、そこまで野暮?な登場人物紹介、必要だったのかは疑問の残るところ。ファーストインプレッションにすごくマイナスかと。
 とにかく、前後編の大作で、飽きずに観てはいられるが、武門の意地にかけて、親戚同士殺しあうというのは、血で血を洗うなかなか悲惨なものですな。 とにかく、前後編の大作で、飽きずに観てはいられるが、武門の意地にかけて、親戚同士殺しあうというのは血で血を洗う、なかなか悲惨なものですな。
 
 あ、討ち入りが火事装束じゃなかった。(実際はのちの赤穂浪士が、浄瑠璃坂事件から火消しのふりをするのを参考にしたとも言われている。)
 
 
 
註01…この作品の監督、二川文太郎と、脚本の寿々喜多呂九平と言えば、サイレント映画時代にバンツマで「雄呂血」をヒットさせたコンビである。本作の共同監督・並木鏡太郎は概略、以下のようなことを語っている。
 
「「ろっぺい」さんの書く脚本がトーキー向きじゃなかった。失礼ながら、本人の了解を得て全面的に手直しした。興行的には当たらなかった。ぼくにしてみれば相手は大先輩。共同監督はお互いに遠慮が出たのが敗因。悪い写真。」(<small>「剣戟王 嵐寛寿郎」渡辺 才二/嵐寛寿郎研究会 三一書房</small>)
 
 
 
脚本:寿々喜多呂九平(加味鯨児) 竹井諒/監督:二川文太郎 並木鏡太郎

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