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東芝日曜劇場 女たちの忠臣蔵〜いのち燃ゆる時〜

2,634 バイト追加, 2021年6月15日 (火) 22:40
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忠臣蔵に登場するキャラにまつわる女性(ほとんど架空)に焦点を当てたテレビサイズのスピン・オフ。
視聴率42東芝劇場初の3時間ドラマ。1200回記念番組。視聴率42.8%!
浪士にまつわる人々のサイドストーリー。身分を隠して大志にまっしぐらの人間とつきあった女達は、浪士が本懐を遂げたあと、どんな思いを…。
そつがない。おなじみの題材を使ってフィクションを作るというのは脚本家のアレンジの腕の見せ所。そつがない。おなじみの題材を使ってフィクションを作るというのは脚本家のアレンジの腕の見せ所。(とはいえ、物語は忠臣蔵ストーリーの後半のお話です)<small>(註01)</small>
「忠臣蔵」というドラマのどこの部分が日本人の琴線に触れてるのかを掌握し、キープしながら新しいフィクションを作っている。根本がわかってないとこういう脚本は書けない。こりゃ、プロの仕事です。「忠臣蔵」というドラマのどこの部分が日本人の琴線に触れてるのかを掌握し、キープしながら新しいフィクションを作っている。根本がわかってないとこういう脚本は書けない。これはプロの仕事。<small>(註02)</small>
たとえば[[天野屋利兵衛]]のエピソードを渥美清<small>(※注)(※余談)</small>演じる刀研ぎ師の江戸っ子親子に置き換えて描いているが、泣けた。もともと大衆は町人が活躍して役人をへこます話が好きだ。吉良側のやとわれ侍を敵にしてそういうエッセンスをうまく取り入れてる。
また、討ち入り後松平家のお屋敷に軟禁(拘留?)されてる[[岡野金右衛門]]が塀のこっちとむこうでカノジョと鼓(つづみ)のセッションをする場面はセットのしょぼさをも超えて美しく、涙が止まらない。四家お預け後のこうしたエピソードなら、ほんとはが塀のこっちとむこうでカノジョと鼓(つづみ)のセッションをする場面はカキワリのしょぼさをも超えて美しく、涙が止まらない<small>(註03)</small>。四家お預け後のこうしたエピソードなら、ほんとは[[礒貝十郎左衛門|磯貝]]のほうがよかったんじゃないかとも思うが、岡野の恋は「色仕掛け」ではなかった証明をどっかでしてほしいと思うファンの気持ちをよくわかっている。
(※注)まっったくの余談だが、渥美清主演の映画「男はつらいよ」シリーズの冒頭の夢のシーンには「忠臣蔵」はありそうで無い(のはず。と思う)。 註01…江戸潜伏中の息子・[[大石主税|主税]]や夫・[[大石内蔵助|内蔵助]]に会うために[[大石りく|りく]]が江戸下向するところから物語は始まる。それまでのいきさつは「口跡の良い」森光子のナレーションでさらわれるが、この死命がかかったオーダーに、森の気合はすごかったらしく、編集途中のビデオを自宅にもって帰って全部見て、ナレーションのセリフも生得の記憶力でほとんど覚えてきて録音に臨んだという。(鴨下信一「昭和芸能史 傑物列伝」文藝春秋 刊)  註02…君主のために命を捨てていく男たちのそばで、仇討ちをしないでほしいと思った女子たちもいたはずだ、と思いついたプロデューサー・石井ふく子は、こりゃ戦争否定にもつながると感じ「イケるわ!きっと新しい忠臣蔵が描ける!」と、ノリノリになって、別件のロケハン列車移動のさなか、ディレクターの鴨下信一(「岸辺のアルバム」「ふぞろいの林檎たち」)に話し意気投合、そこでタイトルまで決めちゃったという。 ところが資料を探しても「女たち」についての記録がなかなか見つからず、とにかく橋田壽賀子(彼女もノリノリで引き受けたという)の手腕に頼るしかなかったようだ。香川京子の目の不自由な登場人物は講談の一節から発想したそうで、ふたりで話し合いながら、佐良直美のお母さんの実際のエピソード(佐良の公演成功を祈願して彼女の名前をいっぱいお習字する)をアレンジして入れたり、「最後、自殺しちゃうっていうのはどうかしら!?」と盛り上がったそうである。(大下英治「石井ふく子 女の学校」文藝春秋刊)  註03…お茶の間・もりいのひどい言い草だが、実際は本作のセットは大変なこだわりの上に作られたそうであります。たとえば、豪華なふすま500枚を京都に一軒しか無い専門店に特別発注したり、雪なんかは30kg×400袋用意。わざと新建材を使わないなど、こだわりに余念がなかった。(大下英治「石井ふく子 女の学校」文藝春秋刊)   ※余談…まっったくの余談だが、渥美清主演の映画「男はつらいよ」シリーズの冒頭の夢のシーンには「忠臣蔵」はありそうで無い(のはず。と思う)。
しかし19作目「男はつらいよ 寅次郎と殿様」の中で、愛媛は大洲の殿様・嵐寛寿郎が使用人の三木のり平に刃傷におよぼうとするシーンで寅さんがアラカンを「殿中でござるぞ!」とうしろから抱きとめるシーンがある。アラカンは「武士の情け!お離しくだされ!おのれ上野介!」のり平は「お出会いめされ!殿ご乱心でござるぞ!」と言いながら部屋を出て「宮使えはつらいね」とこぼす。

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