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赤穂浪士 天の巻・地の巻

649 バイト追加, 2021年12月16日 (木) 22:07
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 上記の感想文は、もりいくすおが忠臣蔵にハマりたて(これを打ってるいまから7年ほど前)に記したもので、当時は大佛次郎の原作も読んでいないし東映時代劇も知らない、はなはだ稚拙なものですが、それでも削除しないのはビギナーの素直な感想としてはアリかな、と自身がマッチポンプ的に面白がったからであります。
 
 さて、本作をあらためて見てみますと、非常に丁寧な作りの、ただしい、品の良い作品で好感度が高い。
「昔はとにかく字幕(オープニングタイトル)が出ただけで、途端に拍手喝采だったくらい、至極安直に忠臣蔵に陶酔する客ばかりだった。今では、つまらん映画は見るだけソンという合理主義の時代です」<small>(両コメント共に「時代映画No.8」昭和31年新年号)</small>
 あらためて時系列に作品リストをさかのぼってみるとなるほどそのとおりで、フィルムに色がついただけでなく本作は時代劇的にも、右太衛門本人にとっても、パラダイムシフトなアプローチの作品とおぼしめす。 あらためて時系列に作品リストをさかのぼってみるとなるほどそのとおりで、フィルムに色がついただけでなく本作は時代劇的にも、右太衛門本人にとっても、パラダイムシフトなアプローチ、一大エポックを画する作品とおぼしめす。
(昭和初期のサイレント映画?には本原作を元にした「[[堀田隼人]]」なるスピンオフもあるようだが(千恵プロ1933)大佛作品の「赤穂浪士」を忠臣蔵映画として扱うという点では初めてなこころみ。)
 
 
また、戦後(この4年前)の[[赤穂城/続赤穂城|「赤穂城」]]のときは配役に苦慮したと言うが、今回本作を作るに当たって、忠臣蔵を構成するのに十分な配役を東映が組めるようになった、とプロデューサーのマキノ光雄が喜んでいる(近代映画 臨時増刊 S31 no.133)。いろいろな意味で記念碑的なポジションにある作品。
 
 で、クレジットされている脚本の新藤兼人は原作の主要キャラクター堀田隼人たちに重点を置いてホンを書いたが、「忠臣蔵」の大事なところが書けてへん&オールスター映画向きではない。と、大幅にボツにされたとか。(実際は助監督の松村昌治がほとんど書いたらしい。<small>(「大友柳太朗快伝」/「松田定次の東映時代劇」共にワイズ出版)</small>)
・・・とはいえそれでも、なんやかやで、良い感じにはまとめている。
 
 
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画像:kindaieiga_zokan_ar01.jpg|東千代之介は内匠頭が終わった後「忍法左源太」のスタジオから。(近代映画 臨時増刊 S31)
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