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「超忠臣蔵」を10倍楽しく見る方法

7,928 バイト追加, 2016年12月14日 (水) 01:18
編集の要約なし
村上喜剣が九州・薩摩の武士なので、そのゆかりもあって、このオーバーラップは逆に偶然のコラボ。
 
 
 
== 第5話 '''「[[恋の絵図面取り]]」'''(5分40秒<本編) ==
[[画像:Tsuya anime.jpg|thumb|[[お艶]]]][[画像:Okakin anime.jpg|thumb|[[岡野金右衛門]]]][[画像:Kobayasi anime.jpg|thumb|[[小林平八郎]]]][[画像:Hara anime.jpg|thumb|[[原惣右衛門]]]][[画像:Kanzaki anime.jpg|thumb|[[神崎与五郎]]]][[画像:Hebe anime.jpg|thumb|[[平兵衛]]]]
 
出演:[[岡野金右衛門]]。[[お艶]]。[[不破数右衛門]]。[[原惣右衛門]]。[[神崎与五郎]]。[[小林平八郎]]。[[吉良上野介]]。[[平兵衛|大工平兵衛]]
 
 
「恋の絵図面取り」は講談のネタにあるまったくのフィクション。
 
討ち入りを計画してるメンバーは吉良邸の内部がちっともわからないので、関係者を抱き込んで探ろうとするお話です。
 
 
これまで公開した「超忠臣蔵」#1~4は言わば史実をベースにしたお話であり、それを第1シーズンとすると、このフィクションがベースの#5から第2シーズンということになりましょうか。
 
前の作品から4年というブランクは開き過ぎなんですが、納得の行くデザインや展開が降りてくるのを待ってコツコツとシナリオと作画を進めてたら自然に歳月が流れ、そのあいだに声を当ててくれた赤ちゃんはもう、幼稚園に行っております。
 
 
このエピソードは何度も映像化がなされており、[[岡野金右衛門]]はかつて鶴田浩二や中村勘三郎18th(ドラマ出演当時は勘九郎)や内野聖陽が演じ、[[平兵衛|お艶の父親]](時にお兄さんとかおじさんとか)役も、フランキー堺やハナ肇といった具合に、そのキャスティングからクリエーターたちが殺伐とした男のドラマの中にどれほどこのラブストーリーをキーポイントにしようと考えたかが伺われます。
 
[[お艶]](つや)も若尾文子、星由里子…、近年では中山エミリ、前田愛(現・中村勘九郎6th夫人)と華やかですが、アニメのお艶を美女で描かなかったのは、金右衛門の本心を最後まで明快にアプローチしないためです。あくまで作戦に利用しただけなのかそれとも…
 
金右衛門は講談の種類や映画やドラマで小間物屋だったり米屋だったりするバージョンもあります。
 
 
原作の講談では金右衛門が作戦のために婦女子をたぶらかすことを徹底的にいやがり「大石様から不義をしてもよろしいというお言葉があれば決して厭いはせぬが…」というバージョンもあります。大石は「決してかまわん。拙者とて心にもない放蕩三昧。実にご臓が張り切れるようである!忠のためには心にもないこともしなければならん」と返事がある。初段階ではこのやりとりを酒屋のバックヤードに設置したテレビ電話で江戸と京都を結び(当初、酒屋にはハイテクノロジーの設備を考えていた)「いいんじゃないかぁ?チョロチョロぱっぱのさ!ニタニタじんじんで!いやったらしんだから!」などとふざけようと思ったが不破とキャラがかぶるのとテンポが悪くなるなどの理由でやめました。これまでの映像作品同様、金右衛門はしぶしぶ作戦を決行します。
 
 
実際は何度も逢瀬を重ねてからお艶を油断させるのがオーソドックスですが、仲間が彼らをふたりきりにするとお艶がすごく積極的に迫るバージョンも有りますw。
 
デートシーンは夏の花火の夜を予定していましたが、火鉢をあしらったり富士山を出してるうちに絵柄につじつまが合わなくなり、設定を涼しい季節に買えました。
 
 
「どうして酒屋が絵図面を欲しがるのか」についても原作の講談では説明がなされており、実は金右衛門は京都の大工の息子で勘当されている身。吉良邸の絵図を土産に親元に帰れば、いま大名から茶室の注文を受けて困っている親から勘当が赦されて晴れてお艶と結婚できる。とか、子供の時から絵だの絵図だのを集めるのが好きで菱川師宣の絵も飽きるほど集めてるから…などウソが込み入ってます。アニメでは全部ハショりました。(金右衛門が九十郎という偽名(とはいえ本人の幼名)で潜伏する設定もやめてわかりやすさを優先しております)
 
 
ほかに忠臣蔵でフィクションのラブストーリーで有名なのは「仮名手本忠臣蔵」のおかる勘平。「元禄忠臣蔵」の磯貝十郎左衛門とおみのが有名です。特に、今回金右衛門がお艶からのラブレターをふところにいれて討ち入りをやってるさまは磯貝十郎左衛門がふくさに包んだ琴の爪をふところに忍ばせて闘った逸話のオマージュとなっております。
 
オマージュといえば、金右衛門は商人に化けてるにもかかわらず、言葉が武士のままでしゃべりがメチャメチャなところは講談「[[三村次郎左衛門]]」の中でも出てくるギャグです。
 
忠臣蔵の演芸や映画には、もともと[[武林唯七]]のものとして創作されたものを映画では[[不破数右衛門]]のエピソードとして描いたり(「[[韋駄天数右衛門]]」)、[[矢頭右衛門七]]のエピソードが[[神崎与五郎]]のために映像化されたり(「[[ほまれの美丈夫]]」)と、シチュエーションをシェアするのは伝統?なので遠慮無く拝借しました。
 
 
劇中、絵図面をゲットしたあとに金右衛門がお艶にカケオチを持ちかけると見せて、彼女の身の安全を守るため「12月14日は吉良邸へバイトに出るな」と言ってますが実際これだと、絵図もないのにXデーが決まってたことになり変な話でして、ほんとは絵図面がゲットでき手から、手はずが整ったということで計画が進みます。
 
 
原作では金右衛門の招待を知ったお艶は自害するパターンも有り、その場合「これがお通夜の語源です」とふざけたり(すげえぶっこみ方だな。講談)しますが、「超忠臣蔵」ではいつか引き揚げパレードの時にふたりを逢わせてあげたいと考えています。
 
 
初めて吉良邸が出てまいりますが、ここを探る手段は当初、よく飛ぶホッピング。鳥型のドローン。潜望鏡などが考えられ、そうした仕掛けが得意なアニメ「スカイキッド・ブラック魔王」の雰囲気によく似たメンバーで展開(ちんべえにはケンケンの役を)しようとしましたがこれも整理しました。
 
 
途中、ふたりの逢引に出てくる川っぺりの子どもとあま酒屋は、事件当時を行きた絵師・住吉具慶の都鄙図巻(とひずかん:元禄時代の人々の様子を描いた作品)に出てくる人物。
 
甘酒屋の声を当ててくださっているのは今回のゲストスター、なにかと昵懇の落語家の'''春風亭一之輔'''師匠。
 
 
エンディングの歌は、もりい作詞のラブソング(笑)。
 
曲は著作権切れの昭和歌謡に当てております。
 
 
'''独りでいると泣けてくるのよ'''
 
'''心そぞろにやるせないのよ'''
 
'''せきくる涙がメロメロ出るのよ'''
 
'''思わず知らずに憎たらしいのよ'''
 
'''おそばに居させて頂戴な'''
 
'''おそばに居させて頂戴な'''

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