寺坂吉右衛門
寺坂吉右衛門 【てらさか きちえもん】…生き残りキャラ。
メンバー唯一の生存者。
足軽という低い身分で武士ではなく、直接の主人は浅野内匠頭ではなく吉田忠左衛門だが、浪曲では大石の「ふところがたな」。
討ち入りに加わわらしてもらいながら途中でいなくなってる。密命を受ける設定が主ですが、逃亡説もあるそうです。
ドラマでは山科村の内蔵助の家(あるいは江戸急進派の長屋)で下働きなどをしてる下僕だったり、忍者のようにとびまわったりと、演出がさまざま。討ち入り後みんなと泉岳寺に行かずに各所に伝令に走ってたりする。「きちえ」と呼ばれる。
仮名手本ではお軽のおにいさんで、メンバーに加わりたくて一力茶屋で自己アピール。キャラも膨らんでる。ぶっちゃけ、仮名手本忠臣蔵でもっとも目立ってる浪士。
結婚して1年ほどして、病気のお父さんと3人で貧乏暮らしをしていたがいよいよ東へ下ると言うとき、わざと大ケンカをして勘当されるよう仕向け、女房おきたも離縁して出て行く。道中、鳩の親子を見てわざとケンカをふっかけたことを後悔して戻ってみると薬屋がいままでの朝鮮人参代20両の肩代わりにと奥さんを連れて行こうとしていたのであげちゃう(ひどいなあ)。お父さんは「なんで帰ってきたんだ。コレは選別だ」と言って切腹する。(なんだこの話)歌舞伎スピン・オフ「鳩の平右衛門」
上川隆也を添えて「最後の忠臣蔵」では主人公だが、やはり「足軽」っぽさは「女たちの忠臣蔵」の岡本信人がピッタリである。「必殺忠臣蔵」では近藤正臣がクールな忍者まがいに演じた。
浪曲では寺西弥太夫(てらにし やだゆう)という名でアレンジされている。寺西吉右衛門と唄う浪曲師もいる。仮名手本忠臣蔵では寺岡平右衛門。
討ち入り当時38歳。とにかく処刑もされず天寿を全うしてる。
あたしがみずほ銀行に通帳の更新に行ったら時間が早くて開店前だったんで自転車で近所をウロウロしてテキトウに境内に入った曹渓寺が、寺坂吉右衛門が晩年寺男として働き、葬られてるお寺だった。
享年83歳