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{{Cinema|制作=東宝|公開=1962|内蔵助=松本白鴎松本幸四郎8th|星=5|頃=}}[[画像:Tawarabosi.jpg|thumb|役者絵:三船敏郎]][[画像:Toho.jpg|thumb|映画ポスター。かっけー!!]][[画像:Hananomaki.jpg|thumb|海外版ポスター(2014年フランス、ナントのサムライ展より)]]
娯楽映画を自慢とする、東宝色の強い秀作。東宝ファン向け。
[[浅野内匠頭]]は「赤穂の若大将」加山雄三(ちなみに彼をかばう[[多門伝八郎]]は若大将のお父さん役・有島一郎)。
コミカルな要素もちゃんと入ってるところもエンターテインメントの基本をクリア。スタイリッシュというか都会的と言うか絵柄が清々しくどことなくのびのびしていて品がある。
原節子出演映画の最後の作品でもある(ほとんどアップが無い)。
音楽が伊福部昭なんで、討ち入りの時「ゴジラ」と「海底軍艦」を混ぜたような曲が流れるのがおもしろい。
あ、あと、女性のカツラがいちいち元禄っぽいのもビジュアル的に気持ちいい。
ただしこの作品は公開当時の興行成績がかろうじてベストテンに入っているものの下位で振るわず、これまで他社(東映や大映)が首位だったのもあり、東宝三十周年の独参湯にはならなかったのは残念。『キネマ旬報』誌上では「柄にもない」「まともすぎる」と酷評されていたそうである。
<附言>
・Wikipediaでは、劇伴にゴジラのテーマのモジリがあると、わざわざ説明しているが、そんなこと言ったら本作のBGMなんて東映映画「徳川家康」('65)のメインテーマ曲にモジリでもなんでもなく、'''ほぼ'''まんまのメロディが使われてるのがありますし、伊福部昭先生は使い回しは日常なのであります。(そもそもゴジラのテーマは喜劇映画「社長と女店員」('49)のテーマ曲である)
・[[堀部弥兵衛]]を演じている小杉義男の項目では、三船敏郎との共演作品は太字で表示されているはずが、令和二年現在、なぜか本作では共演してないことになっている。(一緒にいるシーンは、たしかに無い)
その、小杉義男さんだけど…黒澤映画にも本多猪四郎作品にもご常連のベテランだが、[[堀部弥兵衛]]?…存在感と役柄にどうもギャップがある。東映で薄田研二さんがやってる弥兵衛を、名バイプレイヤーの小杉さん(好きだけど)…。蕎麦屋をやってる藤原鎌足じゃダメだったんだろうか。のちにミフネ版で弥兵衛を演じる有島一郎は若大将とのからみで[[多門伝八郎]]で良いから仕方がないとして、じゃあ東野英治郎や左卜全が出てないけど、彼らでは?ん〜ただ、出番がほとんど無いぶん、比重がおかしくはなりそうではあるが…(これで悩むのが、好き)
註01…数カ月後に本作の公開が控えてるので宣伝を意識してか、「ニッポン無責任時代」には「忠臣蔵」というワードが数回出てくる。
註02,03…オープニングが勅使下向だとか、モブシーンとかは8年前の「[[忠臣蔵 花の巻・雪の巻 (松竹)]]」でも、あるっちゃあ、ある。
それにしてもまったく同じ題名でこの映画の公開前年に松竹から東宝に移籍した白鴎を内蔵助に立てて、特徴的なシーンまでかぶるというのは、なにかしら挑戦的なキナ臭さを感じる。
註04…最初の記述から8年ほど経って、あらためて観ますと、高田の結末と本筋とのカラミが実にみごとで、そのあとのシーンとの流れもうまく機能していて、いまは好き。
「大石東下り」は未だに気になる上に、あるシーンで大幅に削除されたことが伺える。
大石内蔵助は、[[垣見五郎兵衛]]でも[[立花左近]]でもない、尾花光忠という、忠臣蔵ファンには聴いたこともない人物の名を語って東下りをするのだが、本物の尾花光忠が現れて「いつもの」パターンになるのではなく、尾花と面識のある地元の役人が会いに来る。これを宿屋の主人であるモリシゲが間に入って、大石に会わせまいとするのだが、その手管(実際にご覧になってご確認ください)と、大石をかばおうとする根拠が、ちょっと弱い。
まんまとごまかされて宿屋をあとにする役人だが、その際になぜかみな、酔っ払っている。おそらく、たらふくごちそうをされて煙に巻かれたのだろうと予想できるが、そのシーンが無い。
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[[Category:くすおの忠臣蔵作品評|1962]]