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通し狂言 仮名手本忠臣蔵

305 バイト追加, 2012年10月18日 (木) 22:59
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松の枝を切るのは「こんなかんじで」というジャスチャーであると同時に、本蔵が松ヤニで殿様のカタナを抜けないようにする暗喩もあるとか。歌舞伎DVD未収録
 
 
== '''三段目''' ==
[[加古川本蔵|加古川さん]]が桃井君に内緒で高師直に詫びを入れて仲を取り持つ。
はじめ加古川が来るのは鶴岡のしかえしだと勘違いする伴内が、家来と一緒に「返り討ち」にしてやろうと計略するようすがコント仕立てでおもしろいのだが、原作にはないようであります。はじめ加古川が来るのは鶴岡のしかえしだと勘違いする師直の家来・[[鷺坂伴内]]が、家来と一緒に「返り討ち」にしてやろうと計略するようすがコント仕立てでおもしろいのだが、原作にはないようであります。
ワイロをもらって万端こころえた高師直は、いじめの矛先を[[浅野内匠頭|塩冶判官]]に変える。
華やかな舞台美術。前半は日舞。裏門に続く[[早野勘平]]が[[お軽]]の実家に逃避行するエピソード。
高師直の家来、[[鷺坂伴内]]が大きく(間抜けに)扱われている。上記の「裏門」があって、これがあると伴内のしつこさがストーカーなみにキャラが際だってくるのに、現実はカットが多くて惜しい。扱われている。上記の「裏門」があって、これがあると伴内のしつこさが'''ストーカーなみにキャラが際だって'''くるのに、現実はカットが多くて惜しい。
モーリス・ベジャールはこのキャラクターを重要視し、バレエの演出に大きく取り入れている。フランスの演出家、故モーリス・ベジャールはこの鷺坂伴内キャラクターを見逃さず重要視し、[[ザ・カブキ|バレエ]]の演出に大きく取り入れている。
== '''四段目''' ==
 
「塩冶館の場」。
さてDVDのおかる、女形の中村歌右衛門(6th)さんがご高齢で、妙齢なはずのおかるがおばあさんに見えちゃうのがじゃっかんサメた。しかしいろんなおかるを見たがこの人ほど「女性」の線というかデフォルメがすばらしい人はほかにしらない。中村福助(9th)のお軽(09顔見世)はその歌右衛門に直接手ほどきを受けてると言うだけに「あ」と思うほど歌右衛門っぽいところがあるが、ひじょうにリーズナブルというか、わかりやすい、なんというか最近の女子のような親近感のあるお軽がいい。ただ六段目で実家と名残惜しく別れたいきさつとの関連性は怪しくなる。
平成20年に白鴎27回忌公演(由良之助=幸四郎(9th)。おかる=芝雀(7th)。平右衛門=染五郎(7th))で見ましたがライブで見た時はぼろ泣きしました。おかるが不憫で不憫で。歌舞伎のライブって、意識と感情が割と離れてて急にわっと泣けてくるんで不思議。理性の方が「あっと、ここで泣くの!?ハイ」て感じでいささかビックリする。歴史が築いた「型」は理屈抜きに日本人のDNAを刺激するようです。)でライブ見たとき、お軽のひそひそ話のあと平右衛門が「こっちは聞こえねえ」など小ネタギャグが多かった(あたしはコレ、ほかで見たことがない)わりに、ぼろ泣きの出来でした。おかるが不憫で不憫で。歌舞伎のライブって、意識と感情が割と離れてて唐突にワッと泣けてくるんで不思議。理性の方が「あっと、ここで泣くの!?ハイ」て感じでいささかビックリする。歴史が築いた「型」は理屈抜きに日本人のDNAを刺激するようです。
由良之助と仲居たちが遊ぶとき、その公演当時の'''時事ネタを入れる'''モノボケの一発芸「見立て」が楽しい。(<仁左衛門(15th)が由良之助の時は見たことがない(先代はやってたけど)。上方系ではあんまりやらないそうです。中村座でもやってなかったが。團十郎(12th)は昭和61年やってた。)
 
 
== '''八段目''' ==
そういえばこの作品ってずいぶん人死にが出ますが女子がひとりも死なないんですよね。
 
 
 
 
「引き上げの場」「両国橋押し戻しの場」。
一同が菩提寺の光明寺に向かう。その途中両国橋で[[服部市郎右衛門|服部逸郎]]という役人が労をねぎらう。メンバーが花道を引き上げてどんじりのという役人が労をねぎらう。メンバーが花道を引き上げて、しんがりどんじりの[[寺坂吉右衛門|寺岡平右衛門]]がさわやかにかけやを担いで胸はって大いばりで去っていき(特に有名じゃない役者さんがやるときはそういう演出はないが、どちらにしろ彼だけ衣裳がベスト姿で目立つ)、馬にまたがって隊列を見送る服部が「あっぱれ」とエールを送る。ひじょうに後味のいい幕引き。
歌舞伎の寺坂はなんだか無邪気でかわいいから好きであります。

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