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さて、本作をあらためて見てみますと、非常に丁寧な作りの、ただしい、品の良い作品で好感度が高い。
東映創立5周年の本作は、日本初カラーの忠臣蔵第1号<small>(註01)</small>で、第1号=お初と言えば、「松田定次の東映時代劇(畠剛 著)」を読んで「たしかに!」と膝を叩いたのが、ここでで、第1号=お初と言えば、ほかにもいろいろな「お初」が目に付く。 そもそも製作のマキノ光雄は、父・牧野省三の[[忠魂義烈 実録忠臣蔵|失敗作忠臣蔵]]の無念を晴らそうという意気込みがあった。しかしそこには自分なりの"新機軸"を、と考え、大佛次郎原作を選んだと言う。<small>(「あかんやつら 東映京都撮影所血風録」p83 春日太一 文藝春秋)</small> また、[[大石内蔵助]]を演じる市川右太衛門は十八番の「旗本退屈男」に見るオーバーアクションやメイク(彼には関西歌舞伎出身らしい派手さがあった)を一切取り払って、「これが主税の釣った鯛?ほんとにお前が釣ったのか」なんつって、それは'''事件さえなければひじょうに一般的で平凡なおっさん'''という内蔵助像を作り上げている点で、それはこれまで表現されてきたやり方とは一線を画す「お初」と言えるでしょう。という内蔵助像を作り上げている点で、これまで表現されてきたやり方とは一線を画す「お初」と言えるでしょう。<small>(「松田定次の東映時代劇: 兄弟ライバル・マキノ雅弘を超えた監督」畠剛 ワイズ出版)</small>
右太衛門はエッセイの中で「本作は'''在来の忠臣蔵に比べると吉良側や幕府側、また一般側にも出番がある新しい角度で描いてる'''」というようなことを言っていて、この点は松田監督と相談ずくだそう。たしかになるほどそれは、21世紀になってまとめてランダムに、手当たり次第にDVDで見ていたのでは気づかないところ。